やっぱり君は、死ぬべきではなかったんだよ!

この間は、大勢で押しかけちゃってびっくりしたかな?

早いもので、君が見じからの命を断ってから、もう七年になるんだね。
みんな、おっさんになってたから、びっくりしたかな?
もう、白髪の方が多い奴もいたもんね。僕もだいぶ貫禄ついちゃったし。

今でも僕の記憶に焼き付いて離れないのは、君の本当に安らかな顔なんだ。
何があったかは分からないけど、よっぽど辛かったんだろうね。

でも、あの時の君の顔と同時に見た、奥さんとご両親の悲しい顔とのギャップが同じ様に僕の心に引っかかっているんだ。

ご両親は、いまだに君のとった行動の意味を探しているよ。君の上司だってそうだよ。もちろん、僕達もね。

あの時の君の顔を思うと、本当に、本当に辛かったんだと思うよ。
でも、君の下した決断のために、今だに多くの人の心の中に、傷を残しているし人の関係も壊していることも分かって欲しい。

やっぱり君は、死ぬべきではなかったんだよ。