踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

またまた久しぶりの投稿です。
この映画は、既に多くのレビューが出ているかと思いますが、めげずに書いておきます。

ご存じの通り「FINAL」と銘打った映画だけあって頑張ったなぁ〜という印象を持った映画でした。

そして最後まで色々なイベントが併行して進んでいく、「踊る〜」シリーズらしいストーリー展開は、エンドロールまで気を抜けません。

ストーリーもそうですが、ファイナルだけあってほんとうに色々な人が出て来て、まさに豪華なキャスティングの映画です。

今回は、今までのキャラクター、そして新たに「踊る〜」に加わったキャラクター達により、本庁と所轄という組織の話が繰り広げられます。
この映画では改めて「踊る〜」の原点であった「組織」を描き出すことにこだわった感じがしました。

こういったストーリー展開がリアルに感じられるのも、「踊る〜」ならではだと思います。長く続いたために積み重ねられたキャラクターの歴史もさることながら、徹底的にこだわって作り込が行われたことも大きかったように思います。
北の国から」も細かい年表が作られていたと聞いたことがありますが、「おどる〜」も各キャラクターの設定がかなり細かいですからね。

加えて、組織の中の仕組みもかなりリアルに書かれていて、いわゆる「組織の中の理不尽なことあるある」が散りばめられているところが、みていて共感がもてます。
「組織あるある」は、かなりデフォルメされていますが、それでもいいところをついていると思います。官僚的な部分は業界や会社の持つ文化によって強弱はあるかもしれませんが、真実が組織の都合で捻じ曲げられていく様の描写なんかは、サラリーマンの人は「あるある!」と思う人が多いのではないでしょうか?(それを見て気分が悪くなる人もいると思いますけど)

番組が始まった当初は私も学生で、「そんなもんかな〜?」という感じでしたが、社会に出てみると色々と共感するところがあります。

最近はフリーランスで働く人も多くなってきて、すぐ会社をやめてしまう人もいるなかで、私は組織の中でなくてはできないこともあると思いながら日々仕事をしています。なので、劇中で室井さんが言っていた「俺は青島に教えてもらった。組織の中にいる人間ほど信念を強く持っていなければならない」という言葉は、本当に自分の中で響きました。

吉田敏明元副総監と和久平八郎の約束を受け継いで、「あんたは上へ行け!俺は現場で頑張る!」で始まった青島俊作室井慎次の関係でしたが、青島俊作も係長になり、室井さんもそれなりに偉くはなりましたが、まだ彼らの目標は夢半ばです。

映画は終わりますが、彼らはまだ日々闘いながら目的に向かって進んでいくんだと思います。胸に熱い信念を持ち続けながら。