アップル vs. グーグル #avg2010
アップルとグーグルの争い、特に今年のグーグル I/Oにおける、グーグルの副社長ビック・グンドートラの発言に見るアップルへの批判は、ちょっとアップルやグーグルの動向に興味がある人はご存知かと思います。
ただ、ついこの間までグーグルの社長がアップルの社外取締役を務めていたことから考えると、この争いの背景はちょっと理解ができていないところがあるのではないでしょうか。少なくとも、私にはありました。
この本は、その辺の背景をアップルの目指すものとグーグルの目指すものとを対比させつつ、PC市場(もしくはPCを含めたデジタルデバイス市場)の変化についても言及しながら、簡単に解説をしてくれています。
二人の著者による本ですが、特に読みにくいところは感じませんでした。目次や文中にもどの著者が書いたのかが明記していますので、そこを意識して読んでも面白いかもしれません。
中でも、アップルがフラッシュをどうして否定するのかについての言及が私の中では今ひとつよく分かっていなかったのですが、この本を読んで納得が行きました。
内容も、つい最近話題であるHPによるWebOS買収についても言及しているので、読むなら今が旬という気がします。
夏休みの課題書と言ってもいいかもしれません。
- 作者: 小川浩,林信行
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2010/07/20
- メディア: 新書
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第1章 ポストiPhoneの世界で何が起こっているのか?
蜜月関係の果てに敵同士を「演じている」アップルとグーグル
PCの時代が終わり両社の思想の違いが浮き彫りになった
第2章 「戦争」はどこで起こっているのか?
戦場は「デバイス」から「クラウド」へ
モバイル時代のOS戦争は、互いに「敵」を必要とする
第3章 それぞれの戦略と戦術
世界を変える2社の真逆のアプローチ
「誰でも」と「上質な体験を誰でも」の違い
第4章 戦いに割って入れなかった日本企業が学ぶべきこと
「ユーザーの声を聞く」だけではイノベーションは生まれない
今は真剣勝負の時代
あとがき