iPhoneをつくった会社 大谷和利

アップル社の製品の歴史を振り返りながら、iPhoneの成功がアップル社のどのような戦略に基づいたものなのか、ジョブスがどのように係わってきたのかを読み解こうとしている本です。

もうずっと、Macを使ってきた人はなんか懐かしく、iPodを購入したあたりから、Appleという会社を知った人で、「なんでこの会社は、これだけ注目されるのだろう?」と感じ、会社に興味を持った人は、面白く読めると思います。

個人的には、Apple製品は、Mac SEから使っていたので、ちょっと懐かしい部分もありました。でもこの本を読んでみると、改めてAppleという会社が業界をリードしてきたという事を感じました。

AppleIIでは、パソコンを業務用から一般ユーザーのものに。
Macintoshでは、GUIやネットワークを一般ユーザーに普及させ。
Powerbookでは、パームレストを手前にしたデザインを広める。
iMacでは、デザインの重要性をPCの世界に持ち込み。
iPodでは、今までにない音楽体験をユーザーに提案し。
iPhoneでは、スマートフォンを真の意味でユーザーに根付かせた。
ipadでは、情報へのアクセス方法を全く新しいものへと変えようとしている。

その他にも、FireWireWebkit等々アップルが世の中に送り出した技術は、まだまだあります。
また、一方でフロッピーディスクiMacから排除するなど、単に加えるだけでなく、省くということについてもとてもバランスよく選択するセンスに長けた会社であることにも注目です。

なかなか、捨てることを選択するのは、加えるよりも難しい選択ですからね。

さて、明日早朝は「Back to the Mac」の日です。
どんな新しい未来を見せてくれるのでしょうか。

楽しみです。