ワークプレイスのコンサルティングについて

先日、とある会社のサービスのプレゼンテーションを受ける機会がありました。
内容は、一般的な感じでとにかく「何でもやります」的な感じでしたが、その中でワークプレイスのコンサルティングをやりますといった内容があり、ふと思ったことがあります。

人・物・金をよく会社の構成要素といいますが、それぞれを人事・資産・財務/会計(他の言い方もあるかもしれませんが)と言い換えると、世の中にある戦略コンサルタント会社は大方、人事系もしくは財務系から発展して会社の戦略策定まで範囲を広げていっていると考えられます。
どういうわけか、「物」から発展してコンサルティングへと派生しているコンサルティング会社は、僕の知る限りではありません。

僕自身も、資産の分野からのアプローチでコンサルティングだけでフィーがもらえるように努力をしていた時期がありましたが(今もそれを目指していますが)、苦労をしました。

一番大きな原因は、ワークプレイスの計画を含むファシリティ・マネジメントという「物」の分野は、実際に見えるものを扱っている関係上、どうしても成果物を目に見えるものすなわち、きれいな会議室や、新しい家具などに求めてしまっているからだと思われます。
世の中にいるワークプレイス・プランナーと呼ばれる人たちも結局は、形を変えたインテリア・デザイナーや工事家で会社の経営のエキスパートではありません。
僕も、元は工事家出身ですから、物を作ることの大変さも十分に理解しているつもりですが、一方で物を一切作らないで報酬をもらうことも大変なことであると思っています。

特に、今の僕の立場にいると、当時の自分はなんと身の程知らずの事を顧客に提案していたのかなと思います。

ただ、僕は「物」から派生して経営へとアプローチをしていく道は、必ずあると信じていますし、今の仕事を通じてその道を見つけたいと思っています。
その心を再認識させてくれたという意味では、いいプレゼンテーションだったと思います。